日本人にとって必需品とも言える炊飯器。
その性能の高さから、最近では電圧が合わないにも関わらず海外の方が購入されて持ち帰るケースが増えています。
そんな炊飯器は家電製品の中でも随一のバリエーションです。
味覚と言う感覚で左右される製品でもあるので、実はお客様にとって一番選ぶのが難しい品目なのではないでしょうか。
選ぶポイントは4点
炊飯器の価格の差は内釜の素材の差です。
内釜の素材・性能が良質であるほど発熱性能・伝導性能が高まり、お米に伝わる多くの熱量が伝わります。
つまり価格の差はそのまま火力の差を表します。
お米を炊くにあたっての三大要素は「米・水・火力」ですが、その火力を炊飯器が担います。
そして、その火力は高ければ高いほど良いのです。
ただ、内釜の素材の違いというのは理科ではないので比較のしようがありません。
もはや火力は単純に価格に比例すると考え、素材に関しては気にする必要はありません。
それ以外の要素で炊飯器を選んでいきましょう。
内釜の大きさを選ぶ
炊飯器は大は小を兼ねません。適正な大きさと言うものがあります。
ご自身の食生活に合わせて大きさを選択しましょう。
ちなみに1合はお茶碗一杯分です。一番人気は5.5合です。
3合
1人暮らし向けの大きさです。1~2合を炊くのに適しています。
3合釜なので3合まで炊けますが上のお米が固くなり、下のお米がやわらかくなるといった炊きムラが出来ますので、フル容量で炊くのはお勧めしません。
5.5合
3~4人家族向けの大きさです。3合分を炊くのに適しています。
炊飯器の中で一番人気があり、バリエーションがある大きさです。
1合ほどの少量を炊くには水嵩の関係で適していません。
しかし少量炊飯コースを搭載している機種であれば問題ありません。
1升
6人以上の家族か食欲のある家族がいる方向けです。
基本的に少量炊飯には適していないのでご注意ください。
火力方式を選ぶ
マイコン
5,000円から9,000円位と安価なのが魅力です。
炊飯器内側底部にある銀の円盤のようなものが熱くなる事によって内釜に熱を伝えて炊飯します。
その構造上、下は熱くなるけど上の方には熱が届きません。
つまり炊きムラが出来ます。
また火力も不足している為お米の甘みも不足します。
1、安い
2、味にこだわらい方向け
IH
IH炊飯器とは電磁波の力で内釜を直接熱くする炊飯器です。
お釜全体を熱するのでマイコンのような炊きムラは出来ません。
また火力自体も高まります。
1、困ったらコレ
2、お米本来の味を引き出すので。上質な水とお米を使う場合は圧力が無い方がいい。
3、選択肢が豊富
圧力IH
IH炊飯器に加圧機能を加えた炊飯器です。
圧力を加えることで水温を104℃まで高めることが可能となり、お米の甘みを最大限に引き出しモチモチとした食感を作り出します。
1、お米の品質が控えめでも甘さを引き出し、もっちり美味しくできる。
2、一方で上質なお米の場合はその良さを抑え込みかねない。
3、部品が多くなりお手入れが面倒
ガス炊飯器
最強です。
火力が電気では最高機種でも出せないほど強力です。
ガスの元栓が余っている、または増設が可能であれば検討する価値はあります。
ただ保温機能は最低限なので保温する事が多い方や、大きいサイズしかないので少量しか炊かない方は要注意です。
1、保温が得意でない
2、種類が少なく、小型が無い
3、ガス料金が発生する
味の傾向で選ぶ
ご飯の味・食感というのは大きく2種類に分類されます。
それは「もちもち」と「しゃっきり」です。
柔らかめと固めと言ってもいいかもしれません。
日本人の多数派は「もともち」派と言われていますが、市販のお弁当のご飯が好きな方は「しゃっきり」派でしょう。
どのメーカーもご飯の固さをコントロールする機能はありますが、やはり得意分野は変わってきます。
まず「もちもち」が好きな方は圧力炊飯器にしましょう。
メーカーは象印がおススメです。
調理専門メーカーとして毎回完成度が高く売れ筋です。
「しゃっきり」が好きな方は圧力が無いIH炊飯器にしましょう。
メーカーは三菱がおススメです。(蒸気レスタイプは除外)
ちなみに大雑把な傾向として関東人は「しゃっきり」関西人は「もちもち」を好むと言われています。
保温性能で選ぶ
必要な人にとっては本当に必要で、不要な人にとっては本当に不要な保温機能。
各自のライフスタイルによりその必要性が大きく変化する保温機能ですが、やはり機種によって保温可能な時間が変わってきます。
保温機能時間とは酸化を抑えて美味しさをキープする時間のことですが、8時間程度であればどの炊飯器でも可能です。
機種によっては40時間美味しさををキープする炊飯器もあります。
大人気機種象印NP-VJ10が売れている理由も18,000円前後と割安にもかかわらず30時間の保温が可能だからです。
お手入れのしやすさで選ぶ
基本的に毎日使うものなのでお手入れのしやすさも無視できません。
そしてお手入れのしやすさとは部品の少なさでもあります。
具体的に言うと、圧力IH炊飯器や一部の高級IH炊飯器は部品が多かったり構造が複雑だったりして、洗うのが若干面倒です。
内釜だけでなく、内蓋・蒸気タンク・蒸気カートリッジ等洗うべき部品が多いのが高級炊飯器です。
店舗で実際に手に取ってみて取り外しのしやすさを確認しましょう。
全体的な傾向としては、お手入れしやすいのが三菱・タイガー(IH)
しにくいのが象印・三菱(蒸気レスタイプ)です。
まとめ
家電の中でも一番選ぶのが難しいといわれている炊飯器ですが、実は種類が多いだけで自分が何を重視するか決めていれば決めるのは簡単です。
後は価格との相談だと思いますが、次回の炊飯器の記事は価格別におススメの炊飯器をご紹介する予定です。