家電量販店と切っても切れないもの、それが「値切り」です。
なぜか世間では「家電を買うときには値切りが許されている」という風潮があるようで、10名接客すれば2,3名のお客様は値切り交渉をします。
ただビミョーに地域差があり、特に新宿では10名中9名の方から値切り交渉をされました。
それも際どい物ばかりで大変苦労したのを覚えています。
競合店が多いからでしょう。
つまりは、家電は言えば本当に安くなるので値切らないと損であるという事です。
ただ、やはり値引きが難しい品目もありますし、適切な値切り方がありますので要チェックです!
値切りやすい家電製品は?
まずは値切りが比較的可能な品目と難しい品目をご覧ください。
白物家電の中で大型の家電
冷蔵庫や洗濯機、エアコンがこれに該当します。
その中でも高級機に至っては売る側も常に値引き覚悟で臨んでいます。
ですのでちょっと一言値切ってみるだけで5,000円程度は安くなる事もザラではありません。
新製品
利益が価格に大きく乗っかている時期なので、多少の値引きは積極的にしてくれます。
値引額は元値によりますが15万円を超える様な新製品であるならば
1万円位なら2つ返事で値引いてくれるでしょう。
それだけ店側にとって新製品を売る事には価値があるのです。
目立つ位置に展示がある家電
家電量販店において目立つ位置にある商品は、利益率が高かったりメーカーからリベートが入る商品である事が多いです。
なので店側も多少値引いても数を捌いてしまいたいと考えます。
店側が売りたい商品を買わされることにはなりますが、粗悪な商品は決してオススメしたりはしないので安心してください。
サクッと値切ってみると本当にお買い得な価格でコストパフォーマンスが高い商品を買えたりします。
値切りがしにくい家電製品
ダイソン(白物家電の例外です)
ダイソン製品は生活家電の中でも利益がでない商品の筆頭です。
反面非常に売れ行きが良い人気商品なので店側としては扱いに困る商品です。
ダイソンに限らず全般的に欧米メーカの商品は値切りにくいと考えてもかまいません。
パソコン本体
値引けないと言っていいでしょう。
パソコンコーナーは安いパソコンで引き寄せてネット回線の契約で利益を出すコーナーなので、
そのエサとなるパソコン本体を更に安くするのは難しいでしょう。
アップル製品
値引けません。鉄壁です。
某量販店では付加するポイントも少なく設定されているほどです。
型落ち寸前の商品全般
モデルが切り替わる寸前・販売が終了する寸前の商品は、
通常の価格が既に相当のお買い得ですので値切るのは難しいケースが多いです。
ただ販売をしているという事は利益が出るからしているわけで、数100円単位ならば追求すれば安くなります。
消耗品
電池や電球、空のCDやDVD、インクカートリッジ等です。
実はこれらはもの凄く高い利益率を誇るのですが、それでも値引きは受けてもらえないでしょう。
店員側も「消耗品ぐらいは普通に買ってくれよ」と考えているからです。
値切りのやり方は?
上記を踏まえた上で大事なのが値引き交渉のやり方です。
相手も人間なので、やはり一定のコツがあります。
是非下記をご参考の上、値段交渉を行ってください。
高圧的にはやらない
値切りをされるお客様の中には極めて高圧的な態度に出られる方がいます。
もちろん私たちは接客業なので怒りを表したりはしませんが、そういう方はやはり不快です。
ですので一応値引きますが、引いてもかなり抑えようとしてしまいます。
ちなみに絶対に言わない方がいいフレーズは「これ幾らになるの?」です。
おそらく家電屋店員が一番嫌いなフレーズで、
内心は「いやいや値段は大きく書いてあるでしょう。読めないのですか?」と思っていてテンションが相当下がっているはずです。
価格交渉で値引くには相手を持ち上げるの基本なので禁じ手に近いです。
ただ、もちろんプライスに直接「ご相談ください」等と値引きが明示されている場合には、何の気兼ねもなく「これ幾らになるの?」と聞きましょう。
値引く根拠を与える
店員にとって価格交渉はお客様との交渉だけでなく、値引き権者(フロア長や本部担当者)との交渉でもあります。
その店員が上長に値引きの承認を得る際に、値引く理由と金額の根拠の説明を求められ、その根拠を用意するのに店員は苦しむから値引きを嫌がるのです。
言いかえればお客様が値引き理由・根拠を用意すれば店員も値引きがしやすくなります。
その代表例は他店の価格でしょう。
「A社のB店がいくらで売っていて安かったよ」との情報提示があれば、店側は即座に値引きします。
しかし、一つの買い物にわざわざ複数の店を回る気にはならないという方も多いはず。
そういう方は価格ドットコムの最安値の提示でかまいません。
率直に言って、必ずしも価格ドットコムの最安値に合わせてくれるとは限りません。
合わせてくれても、送料やポイントなどを加味した金額になるでしょう。
重要なのはそこをスタートラインにして交渉する事です。
最安値を断わられても、そこから徐々に値段を上げていって互いに落としどころを見つけるのです。
その結果の値引きであれば、店員も上長との交渉の際に
「価格ドットコムの最安値に合わせるように要求されたが、粘り強く交渉してこの価格まで引き上げて納得してもらえた」
と言えるようになり、
「しゃーねーなー。この値段で売り切れよ!」
と上長の承認を得るのです。
価格交渉は店員との共同作業・信頼関係の構築と言っても過言ではありません。
ともに値段の決定権者を説得しましょう。