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エアコン

エアコンの選び方 基本編

お店にエアコンを見に行くと、展示がたくさん並んでいて驚きませんか?

エアコンは「種類多すぎて選べない」と思うのが普通です。

なぜなら、一番種類が多い家電はエアコンだからです。

 

ただ、エアコンは「理解できれば」一番選びやすい白物家電です。

能力が数値化されていて、オプション機能も分かりやすく、電気代も明示されているからです。

 

もちろん、店員に聞くのもいいでしょう。

ただ注意が必要なのは、各メーカーはエアコンにトップレベルのプロ販売員を投入していることです。

つまり、売りたいものを買わされる可能性が高い。

そういう意味で、ある程度は買う側も知識が必要です。

なのでエアコンの選び方を知ってベストなエアコンを買いましょう!

 

 

まずは畳数から選びます

まず確認するのは部屋の広さに合っているかです。

そのために確認するのはエアコンの対応畳数です。

 

エアコンの対応畳数は6,8,10,12,14,18,23,26,29と細かく用意されています。

基本的には6,10,14,18が人気で価格もお得になりやすいのでおススメです!

そして、エアコンを選ぶうえでの最重要ポイントは対応畳数の見方です。

この、対応畳数が少し複雑でわかりにくい!

しかし、一番重要なところなので、ここだけは理解しておきましょう。

 

例としてダイキンのうるるとさらら(Rシリーズ)の14畳用を見てみます。

 

【重要!】左が木造 右が鉄筋です!

ダイキン 最上級モデル 14畳 AN40VRP(200V用)

 

  畳数のめやす 能力(kW) 消費電力(W)
11~14
(18~23m2
5.0
(0.4~12.2)
890
(75~3,730)
11~17
(18~28m2
4.0
(0.5~5.3)
790
(85~1,330)

 

一般的にエアコンはこんな感じのリストでスペックが説明されます。

そしてこのエアコンはカタログでは「冷房時主に14畳用」と説明されてます。

しかし、これは「エアコン用語」なので注意が必要。

微妙に落とし穴があります。

 

上のリストには

暖房時 11~14畳
冷房時 11~17畳

とありますね。

一見すると「この機種は冷房のときに11から17畳までの部屋で使える」と読めそうです。

しかしこれは間違っています!

正しい見方は下のリストです。

 

畳数の目安 木造の部屋 鉄筋の部屋
11畳 11畳
14畳 17畳

✅︎木造戸建て・普通のアパート → 左側の低い畳数
鉄筋コンクリートのマンション・団地 → 右側の高い畳数

が対応の畳数ということです。

このエアコンは、木造戸建ての場合は冷暖房ともに11畳まで鉄筋住宅の場合は暖房11畳・冷房17畳まで使える、ということですね。

わかりにくいですが、メーカーカタログも家電店のPOPも全てこのルールです。

覚えておきましょう。

ちなみにこれは東京を基準としています。

特に寒い地域では暖房のパワーが足りなくなる事が多いので、暖房を1ランクから2ランク大きめのサイズにしましょう。

 

暖房をつかうのか、が大きなポイント!

エアコンの価格差が一番影響するのは暖房のパワーです。

そして同じ畳数でも、機種によってパワーに大きな差が出るのが暖房です。

 

実は暖房を使うか、使わないかによって選択肢は大きく変わります

おそらく「使うかもしれないけど…もしかしたらストーブを使うかも…」という方が多いと思います。

しかしこれは事前にハッキリさせましょう。

 

なぜなら、暖房のことを考えないで買ったエアコンの暖房は、力不足で部屋を温めるのは役に立ちません!

「エアコンの暖房では部屋がぜんぜん温まらなかった」

こういう経験をしたことがある方は、買うときに暖房能力を考慮しなかったことが原因です。

 

何故、エアコンの暖房で部屋が温まらないのか

それは、エアコンを買うときに暖房を重視しないでパワー不足のエアコンを買ったからです。

「エアコンが古いから効かない」ではありません。

 

再び14畳用のエアコンの例にして説明します。

 

ダイキン AN40VRP

AN40VRPは前述どおり、木造戸建てのだと冷暖房ともに11畳まで対応してます。

しかし実は、暖房はともかく冷房は木造でも14畳くらいはバッチリ冷えます

 

なので、ほとんどお客様は冷房目的でエアコンを購入することもあり、売る側は「冷房さえ足りていればクレームは来ない」と考えて、冷房能力がギリギリの機種をおすすめします

そして買う側は「冷房が効けばいい」と考え、冷房能力がギリギリの機種を選んでしまうのです。

こうして「冷えるけど、暖房が効かないエアコン」がお客様宅に設置されます

 

エアコンは部屋を冷やすことができる唯一の手段で、一方暖房はストーブ等の代替手段があるという意味では、冷房重視なのは間違いありません

しかし、エアコンは最も省エネで安全な暖房です。

十分にメインの暖房器具となる存在であり、実は一番おススメな暖房器具はエアコンです。

 

いざ冬にエアコン暖房を使った時に「暖まらないな…」とならないように、暖房を使うかどうかを念頭に置いてエアコンを選びましょう。

 

畳数を決めたらグレードを決めよう

エアコンはおおまかに4つのグレードに分類されます。

グレードの高い順に見てみましょう。

 

グレードごとの大まかな特徴

超省エネ機(フラッグシップ・高級機種)

⭕高性能モーターでハイパワー
⭕暖房も得意で足元まで温める
⭕効率のいい運転で自動で省エネ
︎⭕イオンやコーティングなどの清潔機能
❌値段が高い
❌全体的に大型

それぞれのメーカーの代表機種です。

そのメーカーの特色が反映されやすいグレードです。

主にリビング用ですが、快適で清潔なので寝室に設置する方も多いです。

 

各メーカーのフラグシップエアコン
メーカー シリーズ名
ダイキン Rシリーズ(うるる と さらら)
パナソニック WXシリーズ、Xシリーズ
三菱 ZWシリーズ
富士通ゼネラル Xシリーズ
シャープ J-Xシリーズ
東芝 F-DRシリーズ

 

ダイキン「R」シリーズ

全社で唯一の加湿機能を持つことで有名です。

加湿だけでなく除湿も優れているので冷房の快適性は非常に高いです。

暖房もヒートブースト・低温ブースト・吹き出し60℃の3本柱で、部屋を一気に暖めます。

 

特にメーカーにこだわりが無く、「一番いいものがほしい」をという方にはおススメです。

ただ、エアコンの設置に「隠蔽・埋設配管」を使う必要がある場合は設置ができません。
つまり、買う前に自宅の確認が特に必要な機種だということです。

もし仮に自宅が「隠蔽・埋設配管」だった場合は加湿機能がついてないAシリーズが代替候補です。

 

パナソニック WXシリーズ・Xシリーズ

暖房が途中でストップせずに動き続けてくれるエネチャージシステムが大きな武器です。
ノンストップで暖房が動くのはこの二つの機種だけなので、暖房重視の方には非常におススメです。

他のメーカーと比べるとカビ対策に優れます。
特にWXシリーズはその点が強化され、錆にも強いです。
海沿いの家に設置するならWXシリーズがおススメです。

 

三菱 FZシリーズ・ZWシリーズ

国内全機種の中でナンバーワンの性能を誇るセンサーを使用しています。

なので、人に風をあてたりよけたりが最も得意です。エアコンの風が苦手な人におススメです。

また、油汚れに最も強いエアコンなので、キッチンのそばに設置するなら超おススメです。

 

富士通ゼネラル Xシリーズ

トップクラスの大風量で部屋の空気をガンガン循環します。

 

シャープ J-Xシリーズ

プラズマクラスター

 

東芝 F-DRシリーズ

ダイキンや三菱と比べると若干スケールダウンしますが、高性能なのにワンランク値段が安いのでコストパフォーマンスに優れます。

お手頃に省エネ・静音のエアコンがほしければファーストチョイスです。

 

準省エネ機(準フラグ・中級機種

⭕省エネ性能は中水準(主に省エネ性能で★3から4つ)
︎⭕暖房も実用的
︎⭕基本的に十分なオプションを揃えている
❌コストパフォーマンスが良くないことが多い(フラグと価格差が少ないことが多い)

性能的には中の上で、位置づけは上から2番目のグレードです。

性能は十分ハイスペックですが、価格が超省エネ・最高級機と大きく変わらないことも多く、「これに買うくらいなら一番いいのにしておこう」となるケースが多いです。

性能の割には存在が薄いグレードですね。

 

各メーカーの準フラグエアコン
メーカー シリーズ名
ダイキン Fシリーズ
パナソニック AXシリーズ
三菱 Xシリーズ
富士通ゼネラル Zシリーズ
シャープ J-Hシリーズ
東芝 F-DXシリーズ
 
ダイキン Fシリーズ 

・省エネ基準達成率 108%
・気流のコントロールに優れ冷房を人に直接当てない
・暖房はしっかり足元に送風する
・室温と湿度を同時に設定可能で、快適さを実現

省エネ性能は多少下がりますが、全体でみれば十分省エネエアコンに分類されます。

最上位機種との主な違いは、暖房能力、加湿機能が無い、センサー性能(省エネ性)、等です。

特に暖房については、パワーそのものに大きく差が出ますので要注意です。

逆に冷房はそれほど差はありません。

 

パナソニック AXシリーズ

 

三菱 Xシリーズ

 

富士通ゼネラル Zシリーズ

他社と比べると一段階性能が高いので、フラグ機種にかなり近いです。

 

シャープ J-Hシリーズ

 

東芝 F-DXシリーズ

 

フィルター自動掃除機能付きの機種

⭕重要なオプションであるフィルター自動掃除はついているので、暖房以外は必要十分
🔺省エネ性は基準の100%をギリギリクリア(省エネ基準★2)
❌︎木造住宅では暖房能力が不足する可能性が高い

省エネ・暖房性能は低いですが、重要なフィルター自動掃除機能がついたタイプです。

寝室や子供部屋等、6畳から8畳の部屋に設置することが多いです。
 

各メーカーの自動フィルター掃除付きエアコン
メーカー シリーズ名
ダイキン Cシリーズ
パナソニック EXシリーズ
三菱 Rシリーズ
富士通ゼネラル Dシリーズ
シャープ なし
東芝 F-Rシリーズ
ダイキン Cシリーズ

パナソニック EXシリーズ

 
三菱 Rシリーズ

 
富士通ゼネラル

付着カビ菌も除去、熱交換器加熱除菌(注1)
電気集じん方式の空気清浄、プラズマ空清
使い方広がる、無線LANアダプター内蔵
人がいない時はエアコンが自動で節電、「不在ECO®」
体にやさしい2WAY除湿(ソフトクール・ひかえめ)

 

シャープ

なし

シャープでフィルター自動掃除機能が付くのは上位2機種(XとH)だけです

 

東芝 F-Rシリーズ

 

 

シンプルタイプ・ボトム機種

⭕安くてお買い得!
︎🔺基本的に冷房するためだけのエアコン。冷えればいい人向け
︎🔺機種によってはちょっとしたオプションがある
❌省エネ性は基準ギリギリ

一般的な特別なオプションのないシンプルなエアコンです。

メーカーによっては温度センサーやイオン発生機能がついています。

限られた予算を考えた場合に候補となりやすいです。

シンプルタイプは全体的にメーカーの特徴が出にくいグレードでもあるので、その時々のお買い得な最安値の機種を買う方針でいいでしょう。

 

各メーカーのシンプルタイプのエアコン
メーカー シリーズ名
ダイキン Eシリーズ
パナソニック Fシリーズ
三菱 GEシリーズ
富士通ゼネラル  
シャープ  
東芝  
ダイキン AN222VES(6畳用)

・省エネ基準達成率 100%
・ストリーマ内部クリーン搭載。カビのニオイなどを抑制
・冷暖房能力はフィルター掃除機能付きタイプとほぼ違いなし

省エネ達成率は基準ギリギリの100%です。

100%は「省エネ基準達成!」ではなく「最低基準」なので、販売できるギリギリのエアコンといえます。

1つ上位のフィルター自動掃除機能付きモデル「Cシリーズ」との主な違いは、その自動掃除機能の有無です。

そして冷暖房能力にはほぼ差が無いので、「フィルターは自分で掃除するよ」という方であれば十分に候補となります

 

パナソニック Fシリーズ

 

三菱 GEシリーズ
富士通ゼネラル
シャープ
東芝

 

省エネ性能の⭐マークの意味は?

エアコンの省エネ性能を分かりやすくする為に省エネラベリング制度が有ります。

政府が統一ルールを定めていますので、どのメーカーでも同じ基準で性能を比べることができます。

省エネ性能のレベルは5段階の⭐マークで表されます。

例えばこれが三菱 MSZ-ZW2818の省エネラベルです。

三菱Zシリーズは超省エネ・高級モデルなので、⭐5の満点評価です。

 

この⭐マークが多いほど省エネ性が高いエアコンです。

そして、省エネ性が高い機種は暖房のパワーも強く、快適性が高いです。

 

また⭐1の機種は、基準以下ということなので発売されません。
つまり実質は⭐2が最低で、⭐5が最高です。

 

当然、⭐の数は多い方がいいのですが、比例して価格も上がる点が難しいところです。

 

部屋別の選び方

部屋別の選び方を解説します

リビング

超省エネ機種・高級機種がおススメです。

リビングは一番広く、滞在時間が長い場所ですよね。

ということは自然と稼働時間が長くなるので、省エネ性が重要です。

そしてリビングでエアコンの暖房を使うなら、能力不足にならないように高い暖房性能を持つ高級機種を重ねておススメします。

また、イオン機能が搭載され清潔性が高い事も、長時間使用する場所では重要です。

 

寝室

わりと選ぶのが難しい部屋です。

⏩暖房を使う・快適に使いたい・うるさいと寝られない → 超省エネ・高級機
⏩︎フィルター掃除は面倒かも… → フィルター自動掃除機能付き
︎⏩とりあえず冷えればいい → シンプルタイプ

というのが大体の傾向です。

寝室での過ごし方次第なので、ご案内が難しい部屋でもあります。

 

子供部屋

予算優先で選ぶ方が殆どです。

︎価格重視なのでシンプルタイプがおススメです。

フィルター自動掃除機能を付けてもいいでしょう。

 

エアコンの選び方 基本編まとめ

エアコンの対応畳数は分かりにくいので、表の見方を把握しましょう
暖房を使う・使わないはあらかじめ決めましょう
エアコンは大きく4つのグレードに分かれます
省エネ性能が高いので出来るだけ⭐マークが多いものを選びましょう
取り付けする部屋によってどのグレードにするか判断しましょう

以上エアコンの選び方基本編でした。

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